2016年5月12日木曜日

【和歌山県】橋本市(未確認物件)



※実際に確認できてない、もしくは写真が撮れていない場所

■旧橋本本陣池永家住宅
和歌山県橋本市橋本2-80-1

▶主屋
江戸/1731以前
木造2階建,瓦葺,建築面積127㎡、1棟
街道に面し,紀ノ川を背にした敷地に建つ。つし2階をもつ入母屋造,平入の町家で,屋根は本瓦葺であるが,当初茅葺であったものを宝暦2年に葺き替えたことが鬼瓦銘から知られる。建立年代の判明している町屋としては和歌山県下最古のもの。

▶離座敷
江戸/1751-1829
木造平屋建,瓦葺,建築面積80㎡、1棟
敷地の奥側,紀ノ川に面した位置に建つ。北の間,上之間など主要4室と,渡り廊下で結ばれた湯殿・雪隠などからなり,主屋とは別の渡り廊下で連絡されている。資料等から本陣として用いられていたことが明らかで,内装の質も高い。

▶表門
江戸/1751-1829
木造四脚門,瓦葺,建築面積6㎡、1棟
街道に面して主屋と土蔵に挟まれて建ち,本陣である離座敷への通路を構成している。形式は四脚門で,潜戸と脇壁に与力窓がつく。主屋,土蔵とともに橋本の古い町並みを今日に伝えるものとして広く親しまれている。

▶土蔵
江戸/1751-1829
木造2階建,瓦葺,建築面積43㎡、1棟
紀ノ川に面した交通の要衝であり,江戸時代を通じて宿駅,商業地として栄えた橋本宿の,伊勢(大和)街道に面して平を見せて建つ土蔵である。一部に改造が見られるものの,街路に面した白壁が目を引く建物である。

■みそや別館
和歌山県橋本市橋本1-14、383

▶主屋
明治/1884
木造2階建、瓦葺、建築面積126㎡、1棟
伊勢街道に南面する呉服店の主屋。2階建,切妻造,桟瓦葺で,屋根をコの字型にかけ西半は中庭をとって表屋造風となる。2階には瀟洒な床棚を構え,長押を省略した数寄屋風の座敷を配し,緩い起り屋根,虫籠窓風の表2階の窓等,京風町家の外観を巧みに造る。

▶上蔵及び離れ座敷
明治/1868-1911
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積66㎡、1棟
主屋の背後に建つ。上蔵は2階建,土蔵造,切妻造,妻入の道具蔵で,南に蔵前を設け,軒に大型の鉢巻を廻し戸口に屋号を塗り込んだ観音開土戸を釣り込む。西の離れ座敷は床付の数寄屋風座敷と仏間からなり,両建物を巧みに一体化して屋敷背後の構えを整える。

▶下蔵
江戸/1808
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積30㎡、1棟
離れ座敷西方に独立して建つ。土蔵造,2階建,切妻造,平入で,南面戸前に庇を付ける。内部は1階全面土間で,味噌蔵または道具蔵として使用された。小規模で簡素な土蔵だが,開口部の入念な塗り廻しや垂木を波形に塗り込めた軒廻りなど丁寧なつくりになる。

■小林家住宅
和歌山県橋本市古佐田1-237、247

▶主屋
江戸/1830-1867
木造2階建、瓦葺、建築面積172㎡、1棟
集落中央を東西に貫く通りの西端突当りに位置する。入母屋造,平入の町家で,下手に通り土間,床上部は田の字形に4室を配し,背後に角屋を延ばし炊事場とする。1階正面に繊細な格子を入れ,塗込のつし2階正面に虫籠窓を開け,町並の核として外観を整える。

▶土蔵
明治/1868-1911
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積72㎡、1棟
主屋背後に建つ。棟高,軒高の異なる平入3棟が南北に連なる形式で,最も高い北端につし2階を設ける。内部は南端を土間,その北に床を張り家財や穀類の貯蔵に使われた。特異な屋根の納まり,腰部海鼠壁による変化に富む外観は,屋敷背面の景観を特徴付ける。

■火伏医院
和歌山県橋本市橋本1-16、1-17

▶主屋
江戸/1721/1830-1867改造
木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積101㎡、1棟
旧伊勢街道に北面して建つ。間口8間規模,切妻造,桟瓦葺,平入のつし2階建町家で,西側を中土間とし,東側の2室続きの座敷部は落棟で,江戸末期の改築とみられる。棟札から年代の判明する町家で,当地方町家の指標的建築として貴重

▶院棟
大正/1912-1925
木造2階建、瓦葺、建築面積49㎡、1棟
主屋の西に位置し,街道から退いて建つ。6.7m角の平面規模,木造2階建,下見板張で,屋根は桟瓦葺とし正面側を寄棟,背面側を切妻につくる。紀ノ川の洪水に配慮して1.3m程の高床としている点に特徴があり,橋本の町並みのランドマークとなっている。

■日本聖公会橋本基督教会旧礼拝堂
明治/1868-1911/1900移築改造
和歌山県橋本市古佐田1-244
木造平屋建、瓦葺、建築面積162㎡、1棟
もと奈良県吉野にあった明治初期建築の民家。平屋建,切妻造,桟瓦葺で,平面は4間取になる。床上4室が牧師の執務と居住の用に供せられ,移築時に床を張った土間が礼拝堂になる。伝統的な民家の形式を保持しつつ,教会堂に転換された数少ない事例のひとつ。

■楠本家住宅
和歌山県橋本市清水123

▶主屋
明治/1868-1911
木造2階建、瓦葺、建築面積117㎡、1棟
旧高野街道に北面して建つ。周囲に下屋を廻した入母屋造,桟瓦葺のつし2階建で,内部は東方を土間とした四間取形式とする。外壁は黒漆喰仕上げの大壁とし,垂木までを塗込めた防火的なつくりが特徴的で,つし2階正面両隅の円弧状付柱の意匠にも見所がある。

▶離座敷
明治/1868-1911
木造平屋建、瓦葺、建築面積68㎡、1棟
主屋の南方に位置する。6畳・床付8畳・6畳をL字形に配した平面をもち,屋根は主屋側の北妻を入母屋造,南妻を寄棟造,東妻を切妻造に納め,東・北・西の3面に縁を廻らす。外部は軒裏を塗込た丁寧なつくりで,内部も吟味された良材を用いた上質なつくり。

▶土蔵
明治/1868-1911
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積27㎡、1棟
離座敷の東南方に位置し,南北棟で建つ。桁行3間半梁間2間,切妻造,桟瓦葺,妻入の2階建土蔵で,北妻面の西寄りに縁取り付きの開口をとり,片引の大戸形式の戸口を設ける。2階の西面と南面に小さな窓を開ける。屋敷構えに欠くことのできない建造物。

▶納屋
江戸/1830-1867
木造平屋建、瓦葺、建築面積89㎡、1棟
敷地南辺一杯に東西棟で建つ。桁行12間半梁行2間,入母屋造,桟瓦葺の平屋建で,小路に面する南面東寄りに門口をとり,その東側を薪小屋,西側を3室に分ける。外壁は北面の真壁造に対し,南面は大壁造で,腰縦板張,軒裏を塗込めて小路沿い景観を整える。

■定福寺庫裏
江戸/1751-1829
和歌山県橋本市賢堂285
木造平屋建、瓦葺、建築面積166㎡、1棟
敷地南西に位置し,本堂南西に南面して建つ。南東隅に拝殿を付ける。桁行6間半,梁間5間半の規模で,木造平屋建,入母屋造,桟瓦葺とする。東半を土間,西半を床上部とし,南西隅に座敷を設け続き間座敷とする。床構えに古い形式を留める。

■豊島家住宅主屋
江戸/1783
和歌山県橋本市清水字中栄226
木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積160㎡、1棟
旧高野街道に北面して建つ。右土間で、床上部は表側にマチノマなど三室、裏側を二室とする。一・二尺角の大黒柱や太い梁を架構し、成の高い差物でマチノマ周囲を固める。正面構えを太い格子や出格子で構成し、入口に摺揚戸を残すなど、橋本の町家の特徴を伝える。

■和歌山県立伊都高等学校
大正11(1922)年
和歌山県橋本市高野口町名古曽558
http://www.ito-h.wakayama-c.ed.jp/
※少子化と学区制の廃止による生徒数減少により2016年度末をもって閉校予定。